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Special Interview 尾上松緑 祖父が復活させた天明歌舞伎『大商蛭子島』48年ぶりの上演に挑み、新境地が開けた

尾上松緑

快かつ闊達な芸風とキレのある身体能力を持ち合わせ、荒事や世話物、舞踊においても活躍が目覚ましい四代目尾上松緑。11月に放映する『大商蛭子島』では、祖父の二世松緑が昭和37年に演じた手習の師匠・正木幸左衛門、実は源頼朝に挑み、新たな芸域を切り拓いた。


「頼朝は柔弱で可愛げのある浮気な性分の二枚目ですが、僕は元来、強面な柄の役者で、二枚目が似合うキャラクターではありません。だからお客様が僕に対して抱いている硬いイメージをどう壊すかをまず考えました。初日、花道から出て一言目の台詞で、客席がワッと湧いたのでホッとしましたね。でもやはり二枚目は照れくさくて(笑)。祖父の頼朝よりも『つっころばし』の三枚目的な要素を多めにしてみたのですが、僕のはにかみが頼朝の役には良い風に作用した思いがします」と振り返る。


二世松緑が復活させた天明歌舞伎を48年ぶりに上演した希少な舞台。当時の台本や資料を紐解きつつ、今の時代に合わせてアレンジも加えた。


「昔のおっとりとした時代のお芝居で、間延びするところもあったので、そこは削って短くしました。また、最後に頼朝だと名を現して平家追討の旗揚げをする場面は、祖父のときよりも派手な感じにしています」


天明歌舞伎らしい大らかさの中に破天荒な楽しさも秘めた、当代ならではの名舞台となった。


「頼朝は寺子屋の手習い娘たちにはちょっかいを出し過ぎる好色な男ですが、辰姫や北条政子など心底大事に思っている女性に対しては気弱で受け身になってしまう。女性上位的な辰姫の強さや、頼朝がお弟子さんにセクハラをするところなどは、祖父の時代よりもかえって今のお客様の方が共感してもらいやすい気がします。これを機に、後につながる作品にしていきたいですね」と語る。その落ち着いた口調の中に静かな気迫を感じた。



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