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Cinema de 温故知新

時代劇ファン必見の“時代劇傑作選” 9月のオススメは…?

衛星劇場に加入されているかたの場合、劇場公開映画新作もさながら、なかなか他では見られないレアな旧作の放送を毎月楽しみにされている向きも多いのではないかと思われるが、特に時代劇ファンならば《時代劇傑作選》は必須のプログラムといえるだろう。

 何ともシンプルなコーナー・タイトルが潔い《時代劇傑作選》は、松竹のみならず大映、日活、東宝を主とした往年の時代劇を毎月オンエアしているものだが、そのチョイスがまた渋いというか、およそソフト化や他局では放送されそうもないモノクロ&スタンダードを中心とした地味な(いや、だからこそ実に貴重な)プログラムピクチュアがてんこもりで、これに《幻の蔵出し映画館》や《大林宣彦のいつか見た映画館》まで加えると、それらを毎月欠かさず見続けていくことで、まさに気分はシネマde温故知新!

 ちなみに9月の《時代劇傑作選》ラインナップはこちら。

珍版 大久保彦左衛門』(39/東宝 ※HD初放送)は齋藤寅次郎監督と主演・古川緑波(クレジットではロッパ)のコンビでご存知“天下のご意見番”を主人公とした時代劇ミュージカル喜劇(『ロッパの大久保彦左衛門』と紹介されることもある)。ロッパが一番脂ののっていた戦前黄金時代の作品で、オペレッタ調で人を食った描写の数々が楽しい。一心太助には何と藤原釜足!

旅路』(55/東宝 ※HD初放送)は時代劇の巨匠・稲垣浩監督が初めて挑んだ股旅もの(原案:長谷川伸)で、義理のために見殺しにした男の妻子を故郷に送り届けようとする旅烏・三日月直次郎の切々とした心情がストイックに描かれる。主演の池部良も、これが初の股旅ものであった。妻役の岡田茉莉子が可憐で、お調子者のだんどり三太を加東大介が好演。

殴り込み侍』(65/松竹)は、後の『必殺』シリーズの演出で知られる松野宏軌監督による人情時代劇。瀕死の旅烏から、女郎に売られようとしている妹を助けるべく作った金を代わって持っていく羽目になった素浪人の数奇な運命を描く。長門勇のすっとぼけた味わいの中にもピリッと引き締まった個性が活かされた好編。東映から大友柳太朗も参加。

『鳴門秘帖』

鳴門秘帖』(57/大映)は幾度も映画&ドラマ化されてきた吉川英治の原作を名匠・衣笠貞之助監督が主演・長谷川一夫、市川雷蔵、山本富士子ら豪華キャストの共演で描いたもの。阿波藩の動向を探るため虚無僧姿で潜入しようとする幕府の隠密・法月弦之亟の活躍が描かれる。ちなみに衣笠監督は本作の前日譚ともいえる『甲賀屋敷』(49)を長谷川主演で撮っている。

大利根の対決』(55/日活)は伊藤大輔の書き下ろし脚本で冬島泰三監督がメガホンを握った任侠もの。駆け落ちした女を死なせたことを悔やみ続ける渡世人の朝吉(島田正吾)と、その女を娶るはずだった侍(辰巳柳太郎)との対峙をクライマックスに、女への慕情を胸に生きる男たちの葛藤が描かれていく。映画音楽界の巨匠・佐藤勝の若き日の音楽も出色。

 また《幻の蔵出し映画館》では『人斬り市場』(63/大映 監督:西山正輝 出演:藤巻潤、万里昌代)をテレビ初放送する。こちらは江戸時代末期の長崎を犯罪天国とみなして繰り広げられる活劇だ。

 こうした衛星劇場のマニアックなお楽しみ路線、ぜひとも若き世代にも触れていただきたい名物コーナーである。