平家女護島 俊寛

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作品詳細

絶海の孤島に残された男の悲哀-。初代吉右衛門が練り上げ、二世吉右衛門が大事に勤めてきた演目の一つ「俊寛」。

平家滅亡を企て鬼界ヶ島に流罪となった俊寛僧都と平判官康頼、丹波少将成経は、流人生活に疲れ果てていた。しかし島に住む海女の千鳥と成経が夫婦となり、三人は日頃の憂いを忘れて喜び合う。そこへ都からの赦免船が到着し、三人の赦免が告げられるが、千鳥の乗船は許されない。悲嘆にくれる千鳥を見た俊寛は、自ら一人島に残ることを決意して…。

俊寛は僧侶だが政治家的な意志も強く、一方で都に残した妻や仲間への情も厚い人物。自分も都に帰り妻に会いたい。だが最後は死を覚悟して恋人たちを都に帰らせる。その心の移り変わりが短い間に描かれる近松門左衛門の名作。

(2013年/平成25年6月・歌舞伎座)

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