昇龍哀別瀬戸内 藤戸

作品詳細

麗らかな瀬戸内の春。源平合戦の後、領主として備前国藤戸に着任した佐々木盛綱の前に、藤波という女性が現れます。1年前の藤戸の合戦で、敵陣へ馬で渡る浅瀬を教えてくれた漁夫を、無情にもその場で殺した盛綱。その漁夫の母藤波は、息子の思い出を踊り、我が子を返せと涙ながらに訴えます。盛綱は非道を心から詫び、漁夫の霊魂を慰めるため供養しますが、いつしか沖の雲行きが怪しくなると…。

平成10(1998)年に厳島神社の奉納歌舞伎で二世吉右衛門により初演、その後、歌舞伎座や比叡山薪歌舞伎でも上演されました。能の「藤戸」を素材に、戦いで子を失った親の悲しみを描き、命の尊さへの思いが込められた重厚なひと幕をご堪能ください。(2022年/令和4年9月・歌舞伎座)

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