作品詳細

乱婚による血縁関係の因果でしめった漁村を背景に、明るく逞しく現実に向って生きる若い男女を中心にドライなタッチで描く異色作。

志摩半島の突端、英虞湾に面した静かな漁村にナミの家があった。六十を過ぎたトマばあさんを中心に、母親のクラ、姉のサキといずれも女ばかりの四人家族だ。トマは高齢とはいえ村一番の海女頭として元気にふるまい、ナミも立派な海女に成長して、男手を海で失った一家は、もっぱらトマとナミの働きで生計をたてていた。ところが長女のサキは生まれつきの知的障害があり、村の人の誰もが相手にしようとはしなかった。一方のナミは、その健康で美しい肢体のせいか村の若者たちの人気を一手に集めていた。なかでも漁夫庄作はナミに首ったけで、日夜それとなくナミをデートに誘った。しかしナミは、漁業組合に勤めるイトコの雄司と恋愛中で、庄作の誘いを素気なく断っていた。

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