色彩間苅豆 かさね

作品詳細

与右衛門は、恋仲のかさねを残して出奔、追ってきたかさねと木下川の堤で再会するが、訳あって一緒に死ねないと告げる。なおも与右衛門を口説くかさね、しかも子を身籠っていると知り、ようやく心中を決意し親に先立つ不孝を詫びるそのとき、川面に鎌の刺さった髑髏が流れ着く。拾って鎌を引き抜くと、かさねは悲鳴をあげて倒れてしまう。美しいかさねの顔は見るも恐ろしい形相へと一変し…。
清元の名曲に乗せて繰り広げられ、色模様から壮絶な殺し場に至るドラマ性に満ちた通称「かさね」と呼ばれる鶴屋南北作の舞踊劇。色悪の与右衛門に幸四郎、一途に男を思い裏切られ変貌していくかさねに猿之助という息のあった二人の迫真の舞台をお楽しみください。

(2020年/令和2年9月・歌舞伎座)

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