芝居噺『名人長二』

作品詳細

三遊亭圓朝の『名人長二』に、俳優豊原功補が企画、脚本、演出、主演の4役に挑んだ、明後日プロデュース第1弾公演「日の本一の大悪党」に続く第2弾公演。出演には高橋惠子、山本亨をはじめ舞台初出演となる森岡龍、そしてモロ師岡、梅沢昌代、花王おさむ他ベテラン勢が脇を固める。11人の役者が17人のキャラクターを演じ分け、演劇と落語を融合した芝居噺シリーズ記念すべき第1弾作品。

江戸から明治への転換期、伝統的な話芸に新たな可能性を開いた落語家三遊亭圓朝が、フランスの小説家モーパッサンの短編小説『親殺し』をもとに、近所に住んでいた実在の指物師(箪笥や箱などを作る職人)長二郎をモデルに新聞連載として創作した長編人情噺『名人長二』。しかし、自ら高座へあげた事はなく、古今亭志ん生ほか数人しか手を付けていない幻のような長編人情噺。落語という噺家の言葉によって想像力を掻き立てられる世界を、演劇という視覚の世界に連れ出した時、果たして何が生まれるのか。滑稽なまでに頑固な指物師長二の生き様の果てにあるものは…愛か、それとも狂気か。

<あらすじ>
舞台は享和から安政の時代(江戸時代後期)、本所の〆切(今ではスカイツリーが立つ辺り)に住む評判の腕利き指物師(机や箪笥を作る家具職人)の長二(豊原功補)と、弟子の兼松(森岡龍)。足の悪い兼松を気遣い湯治のため訪れた湯河原の温泉宿、そこで長二は自分の出生の秘密を知る事になる。長二を何かと気にかけ贔屓にしている亀甲屋幸兵衛(山本亨)とその妻お柳(高橋惠子)。この夫婦が赤ん坊だった自分を棄てた生みの親だと気づいた長二は一言でいいから親と名乗ってくれと詰め寄る。頑なに認めようとしない亀甲屋夫婦と揉め合ううちに二人を殺めてしまう長二。迷惑を掛けないようにと、師匠や兼松に縁切り状を叩きつけ、自ら奉行所に訴え出る。さて、この事件に南町奉行所の下した助命とは…。

(2017年5月25日~6月4日 新宿・紀伊國屋ホール)

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