作品詳細
腹を空かせた二人組の男。何か食べたいが、二人の持ち金を全て合わせても十五文しかない。
そこで兄貴分の方が、それではうどんを食べようと言い出すが、大坂の屋台のうどんは昔から十六文と値段が決まっている。持ち金の十五文では一文足りない計算となると言って弟分の方が兄貴分に反論すると、そこは俺が何とかしてやるからと言い、結局支払いの段になって合間に時刻を尋ねることで、うまく一文誤魔化してしまった。
これは面白いと思った弟分は次の日、同じことをやってやろうとするのだが…。
(令和6年1月20日北とぴあ ペガサスホール『一も二もなく三四郎独演』より)