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Special Interview 桂雀々 真面目な顔でアホなことばっかりしてる人間に愛情を持って冷静につっこむ、その緩急が面白い

桂雀々

2019年10月に東京で開催した独演会が衛星劇場で放送されます。演目は『代書』『景清』『蛸芝居』の3本でしたが、これらの作品を選ばれた経緯は?


「ひとつに、いずれも上方落語を代表する演目だというのがあります。それに上方落語特有のハメもの――つまり、太鼓や三味線の音が入る作品を選ばせてもらいました。噺の世界観もそれぞれ違っていて、『代書』は履歴書を書いてもらうために代書屋を訪れた留五郎の天然のボケが炸裂する“滑稽噺”。(四代目)桂米團治師匠がお作りになった作品に私の師匠である(二代目)桂枝雀がとんでもないアレンジを加え(笑)、それを受け継ぎました。『景清』は失明した定次郎が再び目が見えるようにと観音様に願掛けに行く“人情噺”ですね。そして最後の『蛸芝居』は、芝居好きな大店の連中が暇さえあれば芝居のマネごとをしていて、しまいにはタコがすり鉢を持って見栄を切るという“芝居噺”。奇想天外な展開がいかにも上方落語らしくありますが、よくも大昔にこんな噺を考えたなって思いますね(笑)」


雀々師匠が感じる上方落語ならではの面白さとはどんなところでしょう?


「やっぱり登場人物にアホが多いというところじゃないでしょうか(笑)。東京の落語の与太郎とは違って、やたら理屈をこねますしね。それでいて、本人はいたってまじめなんです。そこがかわいい。また、そのアホというのも天然だから、けっして相手をおちょくっているわけではないんです。だから憎めない。まぁ、『代書』に出てくる留五郎はちょっと強烈すぎますけどね(笑)」


そうした噺や登場人物たちを表現するために雀々師匠が大事にされているのはどんなことでしょう?


「僕は一歩引いたツッコミが好きんなんですよ。アホなことをする人間を演じるのも面白くて楽しいんですが、そのアホな行動に対して、愛情を持って冷ややかにツッコんであげるのが好き。たとえば『蛸芝居』では、家にいる人たちみんなが歌舞伎のマネごとに夢中になっていて、それを傍から見ている人間が、「……お前ら、何やってんの?」「ほんまに大丈夫か?」って、ちょっと素に戻すように入ってくる。その緩急が上方落語の魅力なんじゃないかと思うんですよね。それと、自分の流儀でいえば、いかにすべての登場人物たちの個性を色濃く創りあげてあげるかも大切だと感じています。噺の中身は変えず、言い回しや動きで新しいキャラクターを生み出していく。そのことをいつも僕は考えていますね」



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