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Special Interview 渡辺えり 小日向さんやのんちゃんと楽しみながら作った舞台。その空気感が放送を通じて伝われば嬉しいです

渡辺えり

台『私の恋人』は2015年に三島由紀夫賞を受賞した上田岳弘さんの同名小説が下敷きになっています。そもそもどのようないきさつで、この作品を舞台化することになったのでしょう?


「舞台に関係なく、私が初めて読んだ上田さんの小説が『私の恋人』でした。その後、『塔と重力』も拝読し、それがとても面白かったので、昨年、劇団3○○で『肉の海』というタイトルで上演させていただいたんです。9割方は私の創作で、小説とはまるで違う物語になっていましたが(笑)、それでもものすごく好評で。というのも、私が普段から書きたいと思っている世界観と上田さんの作品に流れているテーマがとても近いんですね。『私の恋人』も同じで、この作品は架空の人物を自分の中で作り上げて、それに恋をしてしまうという物語。つまりは、一人の人間の脳内劇場であり、一人芝居の世界なんです。また、クロマニョン人の時代から始まり、ドイツのゲシュタポ時代のユダヤ人、そして現代を生きるニートと、時間や人種を超えて物語が紡がれていく。これも私がいつも「劇団3○○」でやっていることと非常に近くて。ですから、上田さんの小説が持つ世界観と私が作る舞台をうまく融合させられないかと思ったのが最初のきっかけでした」


また、今作はダンサーのアンサンブルがいるものの、主に渡辺さん、小日向文世さん、のんさんの三人芝居です。三人で30の役を演じるという演出が演劇的ですが、この設定はどういった経緯で?


「実は作品が『私の恋人』に決まる前から、お二人に出ていただくことは決まっていました。小日向さんからは10年ぐらい前から『体が動くうちにまた一緒にやりたい』と言っていただいていて(笑)、のんちゃんも『あまちゃん』で共演していたときから、いつか出たいと言ってくれてましたから。そこで、この三人で何ができるだろうと考えたとき、『私の恋人』はいわば脳内のお話なので、三人がどんな役を演じても成り立つなと思い、そこからどんどん当て書きをしていったんです。特にのんちゃんに関しては、ずっと“男役がやりたい”“ヒゲを付けた役を演じてみたい”と話していたので、それを全部叶えてあげて(笑)。ただ、本番直前ぐらいになって、“女の子の役もやらせてください”と言うもんだから、急遽役を付け足したりしましたけどね(笑)」


渡辺さんにとっても待望だった小日向さん、のんさんと過ごした稽古や本番はいかがでしたか?


「のんちゃんは改めて勘の鋭い女優さんだなと思いました。それに彼女はこれが初舞台で、既成概念がないから、いろんなものを吸収し、素直にそれを形にしてくる。ですから、一緒に演技をしていても、演出をつけていても楽しかったです。小日向さんは自分には厳しいんですが、まわりにはとても優しい方ですね。それは彼がかつて劇団(「自由劇場」)にいた頃にたくさん怒鳴られていたから、反面教師として自分は絶対に怒らないないと決めているそうです。私がたまに演出に熱が入って、厳しい口調でダメ出しをしていても、『えりちゃん、そんなに怒っちゃダメだよ。笑わないと』ってあのいつもの笑顔で、ニコニコして言うんです(笑)。そのことで稽古場の空気も変わっていって。今回は本当に小日向さんに助けていただきましたね」


小日向さんがご自身に厳しいというのは、例えばどのようなことでしょう?


「どんどん自分を追い込んでいくんです。今回の舞台は早替えが大変なんですが、それでも『こっちから登場したほうが面白いよね』って、より大変になっても、お芝居がよくなるほうを自ら選んでいって。そうやって役を楽しんでいるんです。そうかと思えば、のんちゃんの小道具のヒゲ、稽古場で小日向さんが作ってくださったり(笑)。そうした“芝居を楽しもう”という雰囲気があったので、のんちゃんも初めての舞台をリラックスして挑めたのではないかと思います。今作はスタッフも含め、現場にいる全員が楽しんで生まれた舞台ですので、その空気感が放送でも画面を通して伝わると嬉しいですね」



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