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Special Interview 佐藤蛾次郎 芝居のことは一切言わない。そこが渥美さんのいいところだよね

佐藤蛾次郎

50作目を作るという話を最初に聞いたときはどう思われましたか?


「やっぱり嬉しかったですよ。みんな待ってるんだもん。寅さんは永遠だもの。「寅さんを演じていた渥美清さんがいなくなっちゃったのに、どうやって作るんだよ?」っていう人もいたけど、そこは山田洋次監督が何とかするって信じていたし、今回、4Kで蘇った寅さんのシーンはいま観ても新鮮でしたよ」


どのシーンが好きでした?


「俺、メロンのくだりが好きなんだよ! くるまや(寅さんの実家の団子屋)のみんなで寅さんがいない間にメロンを全部食べちゃって、帰ってきた寅さんが「俺がもらったメロンだぞ!」って子供のように駄々をこねるくだりね。山田洋次監督は頭いい。やっぱり面白いわ(笑)」


今回の撮影の想い出も教えてください


「台本(ホン)読みのときに監督に久しぶりにカレーを作りましょうか?って言ったら「いいのか蛾次郎?悪いな」って。寅さんの撮影ではいつも1日だけ“蛾次郎のカレーの日”があって、僕が作った100数十人分の薬膳カレーを振る舞っていたんです。渥美さんも好きだったカレーだけど亡くなって20年以上経ってるから、いまの若いスタッフやキャストは知らないので、ご馳走したら、みんな大喜び!お代わりする人もいましたよ(笑)」


渥美清さんとの一番の想い出は?


「撮影中のセットで、渥美さんが突然「おい、蛾次郎、タヒチに行こうか?」って言い出して、俺と寅さんの妹・さくらを演じていた倍賞千恵子さん、山田監督とでタヒチに行ったことがあるんですよ。監督も大喜びだったし、倍賞さんも渥美さんもはしゃいで、はしゃいで。あんな渥美さん、見たことなかったけど、あれは楽しかったな(笑)」


素敵な想い出ですね


「こんなこともありましたよ。大昔のことだけど、僕と松田優作さんのふたりで、優作の“優”と蛾次郎の“蛾”をとった“優蛾な優蛾なコンサート”っていうのを渋谷で2日間やったことがあるんですよ。そしたら、そこに「来てください」とも言ってないのに、渥美さんが花を持ってきてくれて。ステージから、お客さんに「みなさん、蛾次郎をよろしくお願いします」って言ってくれたんですけど、あれは嬉しかったな〜」


撮影中の想い出は?


「ないない。芝居のことは一切言わないから。そこが渥美さんのいいところだよね。俺が目立つような芝居をしてくれることはあったけれど、「そんな芝居をしちゃいけない」みたいなことはまったく言わない。「奥さんは大事にしろよ。オマエは女が好きだから、気をつけろよ」って言われただけでね(笑)。でも、そう言えば、ふたりで封切ったばかりの“寅さん”を1回だけ一緒に観に行ったことがありますよ。「ちょっと行こうか」って言うから「うん」って浅草の映画館に行ったんですけど、映画が始まってお客さんが笑ったり、「おい、寅!」とか「出てこい、源ちゃん(蛾次郎の役名・源公の愛称)」なんてかけ声が飛ぶとやっぱり嬉しいよね。みんなが、寅さんを愛してくれているのが分かりますからね」


シリーズ全作に出演している蛾次郎さんにとって、『男はつらいよ』はどんな作品と言えますか?


「非常に感謝してるよ。このシリーズで僕は世の中の人に知られたわけだし、山田洋次監督と出会ってなかったら、今日の僕はないわけですから、大切な宝物です」


完成した今回の新作を観た感想も教えてください


「ラストがよかったよね。シリーズをずっと観てきて、寅さんの甥の満男(吉岡秀隆)と泉(後藤久美子)の恋の変遷を知っているファンの人たちは、あの最後のシーンできっと涙を流すだろうね。でも、山田洋次はよくあんなシーンが撮れるよね。松竹映画らしい悲しいシーンだけど、流石、山田洋次!って思ったし、あのシーンだけで僕は満足ですよ」


渥美さんは天国でどう思っているでしょうね


「まあ、喜んでいるんじゃない。“いいのができたな”ってね(笑)」



『男はつらいよ お帰り 寅さん』
2019年12月27日(金)全国公開
https://www.cinemaclassics.jp/tora-san/movie50/



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