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Special Interview 中村雀右衛門 四代目の美しさと品格のある芸を受け継ぎ、女方の大名跡に恥じない舞台をお見せしたい

中村雀右衛門

雀の名で女方一筋に舞台に立ち続け、3月に五代目中村雀右衛門を襲名した。「まだ慣れなくて、電話に出るとつい『芝雀でございます』と口に出てしまいます」と微笑むが、その表情には四代目の父から引き継いで女方の大名跡を名乗る気迫がひしと感じられる。


「歌舞伎座の襲名披露公演の口上では、列座いただいた諸先輩のお言葉やお客様の声援に胸がじんと熱くなりました。名に恥じない役者にならなければと、責任の重さを痛感しております」


 3月歌舞伎座の襲名披露公演では「三姫」と呼ばれる女方の難役のうち、『鎌倉三代記』の時姫、『金閣寺』の雪姫を見事に演じた。


「『金閣寺』は大変緊張いたしましたが、山城屋、高麗屋、松嶋屋のお兄様方の胸をお借りして勤めた経験は、役者として大きな財産となりました」と振り返る。


 桜満開の金閣寺が舞台の『金閣寺』は、桜の木に縛られた女絵師・雪姫が足で花びらを集めて爪先でネズミを描くと、ネズミが動き出して縄を食い切る。この「爪先鼠」と呼ばれる場面が最大の見せ場だ。


「黄色い綱で縛られた雪姫は、束縛の美しさが際立つ場面です。『く』の字にくねった姿のまま、爪先を伸ばしてネズミを描くのですが、制約された動きの中で雪姫の燃える思いをお客様に伝えなければなりません。父は『何よりも気持ちが大切。雪姫の喜怒哀楽を強く心に秘めて演じないとお客様には通じない』と言っておりましたので、この言葉をいつも念頭に置いて舞台を勤めました」


 四代目に対しては父というよりも師匠という意識の方が強かった。楽屋で鏡台を並べて支度している最中、『お前の芸はたいしたことがないんだから、せいぜい綺麗でなくちゃいけないよ』と口酸っぱく言われたという。


「襲名後はいつも隣で見ていた父愛用の鏡台を使わせてもらうことになりました。鏡に向かっていると、父の魂が見守ってくれているような気がします」


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