ラヴは、全寮制の男子高「Great Men Academy」３年生のウィヤに片思い中。ウィヤを中傷した同級生にケガをさせたことで停学になり、ある日、湖でケガをしたユニコーンを助ける。お礼に願いを1つかなえてくれるというユニコーンに、ラヴは「恋をかなえてほしい」とお願いするが、なぜか男の姿に変えられてしまう。困り果てるラヴだったが、親友のユーとミーは、ウィヤに近づくためにラヴを男としてアカデミーに潜入させることを思いつく。ところが、新入生になったラヴは、ウィヤに嫌われ、避けられてしまう始末。一方、ウィヤの親友テンモーは次第にラヴのことが気になりはじめ…。
本作は、俳優と音楽活動を展開するエンターテインメント性に富んだキャスティングが話題を呼んだ。そんな彼らが描くストーリーは、まず「ユニコーンが願いをかなえてくれる」というファンタジーな設定でテンションを上げてくれる。同時に「Great Men」の育成を通して、学生たちの恋愛と心の成長をリアルに描いている。青春のキラキラとキュンキュン、甘酸っぱさとほろ苦さが詰まった全8話は夢中で見進めてしまう。
Great Menとは――Great Men Academyの校長いわく「3年かけてみんなで意味を学ぶ」「決まった型はなく個性を持ってなるもの」だという。生徒たちはそれを目指すなか、Greatest大会への出場権を得るため各授業の成績を競っている。これは毎年開催されて全国放送もされる一大イベントで、優勝すればユニコーンに1つだけ願いをかなえてもらえるのだ。教師たちが出す課題は、“助言者”を頼んだ先輩が考える任務を実行したり、野山を走ったり、幽霊と対話したり…と独特で手強いものばかり。ラヴたちは自分自身と向き合うことで時には涙を流すが、絆を深めながらGreat Menの意味を実感して成長していく。彼らの学びは学生に限らず人にとって大切なことであり、本作をより楽しめる要素になっている。
登場人物たちのときめきを視覚化している本作。ラヴが初めて対面したウィヤはきらめきを放ち、テンモーが見つめるラヴの寝顔はあたたかい光に包まれている。そして、モン（ラヴ）に笑顔を向けられたメンには柔らかな風が吹き…。それぞれの目線が映し出す恋の相手はとてもかわいらしくて美しく、その想いに共鳴するはず。
Great Men Academy内は、恋以外の感情も入り乱れている。ラヴがテンモーといたずらを仕掛け合い、グッドと力を合わせて頼もしくなっていき、ニュークリアやメンと仲良く学園生活を送る姿はほほえましい。ウィヤをめぐるショーンとの関係は穏やかではないが…。ウィヤとテンモーはお互いを認め合っているからこそ、ラヴの存在やGreatest大会の優勝をかけて複雑な関係に。面倒見のいいウィヤと物怖じしないニュークリアは、理想の先輩後輩像といえる。またアカデミーの外では、グッドとラヴの兄妹ならではの遠慮がない口ゲンカや、ラヴとユーとミーの恋愛トークが繰り広げられ、テンポのよさがクセになる。
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ラヴは、兄のグッドが通う全寮制の男子校「Great Men Academy」の３年生、ウィヤに恋している。ウィヤを中傷した同級生にケガをさせて停学中のある日、湖でユニコーンに出会う。ラヴが助けると、ユニコーンは願いをかなえてやると言ってラヴを男に変える。戸惑うラヴだったが、親友のユーとミーは、ウィヤに近づくためにラヴを男としてアカデミーに潜入させることを思いつく。
週末は女の子に戻り、家で過ごすラヴ。ウィヤに誤解され嫌われてしまったことを、ユーとミーに相談する。２人を送っていく道で、ラヴはアカデミーでのルームメイト、メンと遭遇する。女の子のラヴを、男の子のラヴの妹・モンだと思っているメンは、「モンとデートしたい」とラヴに頼む。一方、アカデミーでは、自分にとっての“助言者”を見つける課題が１年生に出される。
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３年生のテンモーはラヴの“助言者”になったことがきっかけで突然、柔道にやる気を見せる。常勝者のウィヤは、不真面目だと思われがちなテンモーの実力を知っているだけに、ひそかに恐れをなす。一方、ウィヤの誤解が解けて幸せを満喫していたラヴは、同級生のニュークリアに唆され、ウィヤとの試合では「テンモー先輩を応援する」と宣言する。ラヴが気になってしかたないテンモーは、それを聞いて喜ぶ。
毎晩0時までに湖に入り、一度女の子に戻らないと永遠に男の子のままになってしまうラヴ。こっそり寮を抜け出していたが、湖で女の子に戻った姿をウィヤに見られてしまう。ウィヤへの恋がかなうようユニコーンに頼んだら男になった、と正直に告白するが、ウィヤに拒絶されてしまう。翌日、覚悟を決めてアカデミーに戻ったラヴは、ウィヤが元カノ・ローズと親密にする姿を目撃しショックを受ける。だが気づけば０時直前に。大慌てで湖に走るラヴだが、間に合わず、女の子に戻れなくなってしまう。
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チャン先生による感情分析の授業を受けるラヴたちは、「自分を捨てた男を追い求め、悲しみに暮れるホログラム人間・ソムの気持ちを落ち着かせる」という課題を課される。Greatest大会に出場するための配点が高いことから、ウィヤ、テンモー、ラヴ、ニュークリア、メンの5名は協力して課題に取り組むことに。しかし、ソムがメンを自分が追い求めている相手だと勘違いしてしまい…。
大会の出場資格を得るための最終試験が近づくなか、かつて大会で３連勝した伝説のGreat Menである、ウィヤの父がアカデミーにやって来る。だがウィヤは浮かない顔をしている。一方、ラヴとグッドの母親が週末に家へ帰ってくることに。女の子に戻れないラヴは帰宅を諦めるが、テンモーのひと言で気が変わり、男の子のままグッドの後輩として家に帰る。だがグッドは、ラヴの様子からある疑念を抱く。
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いよいよGreatest大会が始まる。ラヴら出場者７人が仮想世界に入ると、ホテルに到着し、娘を誘拐された父親に出会う。出場者の任務は、その娘を見つけること。２人ずつのチームに分かれて捜索することになり、ウィヤはラヴを誘おうとするが、テンモーが先に声をかけ、ラヴは当たり前のようにテンモーに応じる。しかし、犯人らしき人物を追う最中、テンモーがナイフで刺されてしまう。
視聴者投票により選ばれたウィヤ、テンモー、ラヴの３人の決勝戦が始まる。課題は、それぞれの仮想世界の中で自分自身と戦うというものだ。ところが、ラヴの対戦相手には女の子のラヴが現れる。騒然となり放送は一時中断されるが、ラヴは視聴者にすべてを打ち明け、校長から出場許可をもらう。しかしラヴの事実に衝撃を受けたテンモーは、危険を顧みず無理やりヘッドセットを外し棄権する。
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