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深煎り時間(タイム)

こだわり派のあなたに観てほしい逸品を、その道のベテランがご提案する連載コラム。
深煎りした珈琲のように、名作の深い味わいをご堪能ください。
今月の書き手:仲野マリ
マルチタレントたちの底力が舞台でさく裂! 知らなかった魅力に酔う年末年始の55時間
Vol.8(11月27日更新)
M&Oplaysプロデュース「家族の基礎〜大道寺家の人々〜」
M&Oplaysプロデュース
「家族の基礎〜大道寺家の人々〜」
作:倉持裕 演出:倉持裕
出演:松重豊 鈴木京香 夏帆 林遣都ほか
衛星劇場にて、12月放送予定!

バラエティ番組でおなじみの人気者たちが、意外と舞台に出演しているのをご存知だろうか。かつては「客寄せパンダ」的に知名度の高いタレントをキャスティングすることもあったが、最近は歌に演技にトークに芝居作り、と各分野を縦断しながらマルチに活躍する、まさに「タレント(才能)」たちの活躍が目覚ましい。「年末年始どっぷり“ステージ”55時間一挙放送」に登場するミュージカル『HEADS UP!』では哀川翔や青木さやかが、『戯伝写楽 2018』はしょこたんこと中川翔子が、トーク番組などとはまた違った魅力を発揮している。『HEADS UP!』を演出しているのはラサール石井。かつて渡辺正行らとコント赤信号というグループを結成していたことなど、若い人は知らないかもしれないが、芝居に対する情熱は当時から消えていない。ラサールは井上ひさし作品「志ん生と円生」ではこまつ座にも初参加。俳優としても、志ん生という大役を見事に果たしている。

テレビで活躍といえば、今年エンタメで盛り上がった一つとして、TVドラマ『おっさんずラブ』を挙げないわけにはいかない。設定は男性同士の愛でも、人を愛するときめきや、それを言い出せない苦しさなどが多くの視聴者の共感を呼び、「視聴熱」が急上昇。出演者の田中圭や林遣都、吉田鋼太郎などに改めてスポットライトが当たった。M&Oplaysプロデュース『家族の基礎〜大道寺家の人々〜』には、林遣都・眞島秀和と『おっさんずラブ』出演者が2人も! 田中圭も『銀河英雄伝説 初陣 もうひとつの敵』に出演。吉田鋼太郎が舞台出身なのは有名だが、彼らはテレビや映画など映像中心の俳優と思いきや、舞台でも活躍していることがわかる。今回のドラマで初めてファンになった人は、これまでのキャリアも辿ることで、違った魅力を新たに発見するかもしれない。

注目は、2.5次元ワールド『王室教師ハイネ-THE MUSICAL-』。先行の人気アニメで主要な役を務めた声優たちが、生身の俳優として舞台に立つ。彼らもまた声優という枠を飛び越えて、舞台の上で大きく成長していく。来年4月に第二弾の公演が決まっている人気作品なので、昨年の舞台を今のうちに観ておく恰好のチャンスだ。

そして新年は、やはり歌舞伎や落語など、伝統芸能に触れてお正月気分を味わいたいもの。シネマ歌舞伎放送では『阿古屋』『鷺娘』『二人藤娘/日本振袖始』など、坂東玉三郎の人気作品が目白押しだ。一級品の邦楽をBGMに美しい衣裳を目にするだけでも、仕事に追われる毎日から少し離れ、ゆったりとしたお正月休みを過ごせるに違いない。


今月の書き手

仲野マリ(なかの・まり)
演劇・映画ライター/講師。
歌舞伎・文楽、現代劇、ミュージカル、バレエと幅広く舞台を観劇、歌舞伎俳優や宝塚トップ、舞踊家、演出家、落語家などのインタビューや劇評を書く。シネマ歌舞伎上映前解説など講座多数。2017年著書「恋と歌舞伎と女の事情」刊行。