舞台「もしも命が描けたら」

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作品詳細

作・演出
アートディレクション
テーマ曲

鈴木おさむ×田中圭第三弾!「芸人交換日記」(2011年)から始まり、「僕だってヒーローになりたかった」(2017年)から4年、「もしも命が描けたら」。
今回はテーマ曲を時代を疾走するYOASOBIが、アートディレクションを清川あさみが手がける。そして共演者は黒羽麻璃央、小島聖、魅惑的な3人の俳優が挑む、「命」を賭けた物語。…

【あらすじ】
この日の夜、星野月人は森の中にいました。深い深い森の中で、一本の木にロープをかけていました。35年間生きてきた自分の命を絶とうとしていたのです。画家になる夢を持っていたが諦めた月人。生きることを諦めようとしたときに、得たある力…。そんな月人が出会った女性、空川虹子。彼女を笑顔にするために生き始める月人だが…。虹子には、光陽介という愛する男性がいた。月人は今日も誰かのために、絵を描く。命の分だけ…。

※本編終了後に、鈴木おさむと出演者3名による座談会を放送
(※配信時の座談会映像とは別編集Ver.)

(2021年8月12日~9月12日 東京芸術劇場プレイハウス ほか)

放送スケジュール

撮影:三瓶康友

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INTERVIEW

舞台「もしも命が描けたら」田中圭

 

「この舞台をご覧になる方にエンタメの魅力を伝えていく、 それが今回の僕の使命だと思って挑んだ作品です」

 

今夏、田中圭&鈴木おさむの三度目のタッグで話題を呼んだ舞台『もしも命が描けたら』が早くもオンエアー。人生に絶望し、運命に翻弄されながらも必死にもがき続ける主人公・月人。観る者の多くの涙を誘ったこの役はいかにして生まれたのか。稽古の様子も含め、制作のエピソードを主演の田中圭さんにうかがいました!

 

●以前、田中さんは「鈴木おさむさんと一緒に作る作品は、映像、舞台を問わずいつも大変」とお話しされていました。今回の舞台はいかがでしたか?

「相変わらず大変でした(笑)。思えば、初めておさむさんと一緒にやった舞台『芸人交換日記~イエローハーツの物語~』(2011年)は台詞の量がものすごい多かったんです。それが、2作目の『僕だってヒーローになりたかった』(2017年)ではさらに更新されて(笑)。それでも、今回の『もしも命が描けたら』については、事前に“主人公はおとなしい性格の絵かき”という設定をうかがっていたので、安心していたんです。しかも、テーマ曲にYOASOBIさん、アートディレクションに清川あさみさんも参加されていたので、“おっ! ついに雰囲気で魅せる芝居に挑戦するのか!”、“おさむさんも変わったなぁ”と喜んでいたんです。でも、いざふたを開けてみたら、ダントツに台詞量が多くて(笑)。最初に台本を見た時、“これ、本当に覚えるの!?”と思いました」

 

●そうしたなかで、今回演じた星野月人は幼少期から悲運に見舞われる、孤独な青年の役でした。どのようなアプローチでこの役を演じられたのでしょう?

「『芸人交換日記』は原作小説が先にありましたけど、その次の『僕だってヒーローになりたかった』も今回も、おさむさんは僕に当て書きをしてくださっていて。ですから、特別、役との共通点を探していくとか、演じる上で苦労したということはなかったです。ただ、おさむさんは『圭くんにピッタリの役だ』とおっしゃっていましたが、僕自身は全然違うと思っていましたが(笑)。もちろん、そうは言っても、おさむさんの中で、きっと僕の中にある何かしらの一面を見せたいと思って書いてくださっているはずで。そうした思いもあって、あえて役作りをせずとも僕らしくなるだろうし、逆に、自然といつもと違う面も出るはずだと思って演じていました。それに、オリジナルストーリーの舞台ですので、どんな人物になったとしてもそれが正解ですし、月人の人となりは膨大な台詞の中でかなり細かく説明されているので、“月人はこんな人間なんです”と分かりやすく演技面で表現する必要もなかったんです」

 

●なお、今作は黒羽麻璃央さん、小島聖さんとの3人だけの舞台でした。実際に共演されてみての印象はいかがでしたか?

「すごく楽しかったです。僕が“流行り病”を患ってしまったことで、皆さんより遅れて稽古に参加したのですが、その時点でお2人は僕が想像していた何倍も完璧にお芝居を仕上げられていて。“そんなに細かい動きまで作り込んでいたの?”と驚くくらいの精度でした。それを見て、“足を引っ張るわけにはいかない”と、僕も新たにスイッチと気合いを入れ直したところがありますし、反対に、お2人もそんな僕の姿を見て刺激を受けてくださったように思います」

 

●田中さんが感じた、お2人の役者としての魅力はどんなところでしょう?

「聖さんは毎回すごく新鮮なリアクションを取られる方です。おさむさんってある程度の動きは演出でつけてくださるんですが、それと違うことをしても、物語が成立していれば何も言わないんです。聖さんも、まさにその日その日の感情を大切にされていて。本当はハグをするシーンであっても、気持ちがそこまで達していないと、あえてハグをしないという選択を取ることもありました。僕もそれに合わせてお芝居を変えていったので、毎日ライブ感があって楽しかったですね。麻璃央は今回、物語の土台を担っているところがあったので、アドリブを仕掛けてくるということはあまりなかったです。おさむさんの演出を忠実に守っているような感じもして。でも、ところどころに遊びを入れてくることもあり、そこは僕も一緒に楽しんでいました」

 

●では最後に、これから放送をご覧になる方に向けて、田中さんがこの作品を通して感じた思いをお聞かせください。

「“死”や“希望”をテーマにした物語ですので、いろんなメッセージが詰まっています。僕の中にも届けたい思いがたくさんありました。でも一番大事なのは、見てくださる方が、何を、どう感じてくださるかですので、僕ひとりの感想や思いはさほど重要ではないと思っています。ましてや、僕がこの作品でどう見られるかということも、まったく気にしていません(笑)。ただ、唯一思ったのが、こうしたご時世ですので、月人としてではなく、田中圭個人として、この作品をご覧になる方にエンタメの楽しさであったり、ハッピーな日々を送ることの喜びや大切さを伝えていきたいと思いました。そうした気持ちになるのはすごく珍しいことなのですが、それが今の僕の使命なんだとこの作品を通して感じましたね」

 

▼プロフィール
Kei Tanaka
1984年7月10日、東京都出身。現在、音楽番組『MUSIC BLOOD』の司会を担当。また、映画『そして、バトンは渡された』などに出演中。12月10日より映画『あなたの番です 劇場版』が公開予定。最近の出演作に、ドラマ『ナイト・ドクター』『先生を消す方程式。』映画『総理の夫』

 

取材・文:倉田モトキ 撮影:宮田浩史 ヘアメイク:花村枝美(MARVEE) スタイリスト:山本隆司(style³)

 

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