作品詳細

強盗殺人犯逮捕のために、愛人宅を見張るために張込むニ人の刑事の姿をドキュメンタリータッチで描いた社会派推理ドラマの傑作。松本清張原作・橋本忍脚本・野村芳太郎監督の名トリオによる記念すべき第1作で、後にこのトリオが『ゼロの焦点』『影の車』『砂の器』など数々の名作を残している。

警視庁捜査第一課の下岡と柚木は、質屋殺しの共犯・石井を追って佐賀へ発った。主犯の自供によると、石井は犯行に使用した拳銃を持っており、三年前上京の時別れた女さだ子に会いたがっていた。さだ子は今は佐賀の銀行員横川の後妻になっていた。石井の立寄った形跡はまだなかった。両刑事はその家の前の木賃宿然とした旅館で張込みを開始した。さだ子はもの静かな女で、熱烈な恋愛の経験があるとは見えなかった。ただ、二十以上も年の違う夫を持ち、不幸そうだった。猛暑の中で昼夜の別なく張込みが続けられた。三日目。四日目。だが石井は現れなかった。柚木には肉体関係までありながら結婚に踏みきれずにいる弓子という女がいた。

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