夜叉ヶ池

作品詳細

夜叉ヶ池の麓に住む、百合(春猿 現・河合雪之丞)と萩原晃(段治郎 現・喜多村緑郎)夫妻は、池の主との約束を守り、鐘楼の鐘を昼夜三度必ず撞いている。それというのも、これを止めれば池の主によって辺りは全て水没してしまうため。ここへ晃の旧友の山沢学円(市川右近 現・右團次)が、晃を尋ねてやって来た。学円は晃がこの村に留まっている理由を聞き、夜叉ヶ池をひと目見ようとふたりで出かけていく。一方、夜叉ヶ池の主の白雪姫(春猿/二役)は千蛇ヶ池の御公達に恋をしてしまい、村を水底に沈めて千蛇ヶ池に向おうとしていた…。

夜叉ヶ池の伝説に基づく悲哀を描く妖しくも清らかな泉鏡花の世界。坂東玉三郎監修、石川耕士演出。

(2006年/平成18年7月・歌舞伎座)

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