運命の暦

作品詳細

金貝省三の原作を「絢爛たる復讐」以来の舟橋和郎が脚色、「緑の小筐」についで島耕二がメガホンをとり、カメラはコンビの相坂操一がそれぞれ担当する。「緑の小筐」につぐ相馬千恵子「いつの日か花咲かん」の小林桂樹、三條美紀の主演に、新人三國秀夫の他岡村文子(松竹)、美奈川麗子、比良多恵子らが出演する。

モーツァルトの夕の演奏会場でプリマドンナ三宅梢は突然ステージで卒倒した。梢の病気は、はっきりと七色の虹をみたという色彩感がある以上、ただの脳貧血ではなかった。医師園部の診断で脳腫瘍と判明したが直に手術しなければ生命に関わる程、事態は切迫していたのだ。生命をかけてもとステージを望む梢に、園部は「死によって美を求めるような芸術には拍手を送る訳には行かない」と説得したものの手術半ばで中絶せざるを得なくなった。それ以上することは、梢の生命に関する問題であり、また中絶のままでも梢の生命は、あと一ヵ年という運命に直面していたのだ。園部は自責を感ずると同時に梢の一年という限られた人生を、少しでも幸福にしてやることを熱望していた…。

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