嫗山姥 岩倉大納言兼冬公館の場

作品詳細

近松門左衛門による名作。紙衣(かみこ)姿の女方がみせる“しゃべり”の妙味。

以前は傾城であり、今は傾城の恋文の代筆をして歩く八重桐は、ある館の前で、行方知れずの夫・坂田蔵人時行と自分しか知らないはずの歌を耳にする。誰が歌っているのか確かめるため館に入り込むと、人々のなかに煙草屋姿の時行を見つけた。乞われるまま八重桐は、時行にあてつけるように廓での痴話喧嘩の様子を語り始める…。

痴話喧嘩の様子などを長々と仕形咄(しかたばなし)でしゃべって見せる趣向は、俗に「しゃべり」と称される元禄以来の演技形式。扇雀の八重桐に、巳之助の太田太郎、新悟の沢瀉姫、橋之助(現・芝翫)の煙草屋源七実は坂田蔵人時行ほか。

(2016年/平成28年8月・歌舞伎座)

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