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衛星劇場 Presents イベントレポート 映画・韓流・舞台など、衛星劇場のイベントを中心に当日のステージや会場の様子を写真と共にご紹介!

2017年2月11日

トーク付プレミアム上映会『恋人たち』

イベントレポートメイン画像
篠原 篤   橋口亮輔監督

2017年2月11日、衛星劇場の開局25周年を記念したトーク付プレミアム上映会の第2弾『恋人たち』が東京・銀座で開催されました。会場は数多の名作が巣立っていった松竹(株)の試写室。たくさんの応募の中から抽選で選ばれた60名の方が上映会に参加しました。

作家主義と新人発掘をテーマにした松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画プロジェクトから誕生した映画『恋人たち』。ワークショップと呼ばれる俳優たちへの演技レッスンを行い、そこから選ばれた人が本編に出演するという、ワークショップ形式のオーディションを経て制作されました。2015年11月に劇場公開され、封切り後まもなく大きな話題となり、第89回キネマ旬報ベスト・テン第1位、第70回毎日映画コンクールの大賞をはじめ、数々の映画賞に輝いた作品です。

トーク付きの上映会となったこの日、『恋人たち』をスクリーンで鑑賞後、ゲストに橋口亮輔監督と主人公アツシ役を演じた篠原篤さんが登場し、成り立ちから撮影の裏話まで映画の秘話をたっぷりと語ってくれました。

出会ってから、5年になるという橋口監督と篠原さん。初対面は篠原さんが29歳の時で、橋口監督が講師を務めたワークショップに参加したことがきっかけだったそうです。その時について篠原さんは「最初にお会いした時、普通にタバコを吸っていただけで『お前、なんか悲しそうだな』と橋口監督に言われました。当時、かなり目つきが悪かったみたいで『印象が良くないから気をつけなさい』と注意してくださったことをよく覚えています」と当時を振り返ります。一方の橋口監督は「シノ(篠原さん)は、30歳を手前にして焦りや迷いを感じているような浮かない顔の印象が強かった。当然ですが“磨けば光る”なんて、その頃は全く思いませんでした(笑)」という告白に場内爆笑。

続けて橋口監督は「シノの特質としては、エチュード(即興芝居)がとても上手いんです。それは単に芝居のテクニックがどうのこうのではなく、初めて演技するような人でも経験のある人でも、エチュードで相手役を務めた人が自分の正直な気持ちをさらけ出した時、彼はそれをしっかり受け止めて、相手の気持ちを汲んだ上で、返すことができるんです。ワークショップに来たけど、殻に閉じこもって何もできないような人の相手役を彼に頼むと、相手がちょっと安心して一歩前進するようなことがある。そういった人柄というか、優しさみたいなものを持っているんです」と篠原さんを称賛。これに対して篠原さんは「ありがとうございます。あまり褒めてもらえることがないので、恐縮しちゃいます」と照れ笑いを浮かべる場面も。

以降、橋口監督が講師を務めるワークショップに、可能な限り参加したという篠原さん。『恋人たち』のワークショップでは、物語の主人公となるアツシ役をテストした一幕もあったそうで、橋口監督は「ワークショップの参加者から主人公のイメージに近い役者を3人選んで、“誰にも言えない想いを部屋でひとり語っている”という設定で演じてもらいました。その3人の中にシノもいて、大切な人への想いをポロポロ泣きながら語る彼の姿はとても胸を打つものでした。ちなみにその3人の中にはアツシの先輩役を演じた黒田大輔くんもいて、もしかしたら黒田くんが主人公になっていたかもしれない」と橋口監督が明かすと会場からどよめきが。篠原さんはその時の心境について「僕らの緊張を解すために監督が、『これオーディションじゃないからな』と何度もなだめようとしてくださったのですが、黒田さんと“どう考えてもオーディションですよね?”と推測しながら、極度の緊張をしていました(笑)」と、貴重な舞台裏を明かしてくれました。

トークの後半はお客様からのアンケートや質問に橋口監督と篠原さんが直接答える質疑応答へ。
(以下にご紹介します。)

篠原さんへの質問
Q.『恋人たち』のワークショップに応募した理由は?

役者という仕事をあきらめなければいけないと迷っている頃に、橋口監督と出会いました。最後に橋口監督からダメと言われれば、役者の道を断念できるかもしれないと思って、このワークショップを受けることにしました。映画に出演したいという願望よりも、純粋に橋口監督に自分の芝居をみてほしいという思いが強かったです。

橋口監督への質問
Q.ワークショップから生まれた作品ということで演出時の工夫や苦労は?

主人公の内面を繊細に演じたり、映画に込めた私の想いを背負わせるのは、経験のない彼にとって荷が重すぎると思っていたので、“ただ怒る”“ただ笑う”といった強い感情があれば成立するようなアツシという役を作り、シノにそれを求めました。最後に映画をご覧になった方が『主演の男のひと下手だったね、でも泣いちゃったね』と言ってくれたら、この映画は成功なんだから、とシノに伝え、現場でも強い感情を求め続けました。

篠原さんへの質問
Q.『恋人たち』で最も思い出深いシーンは?

位牌の前で懺悔する独白シーンです。夢中で演じていたので、自分に出来ているという感覚はなかったのですが、カットがかかった瞬間、監督が涙を浮かべながら僕を抱擁してくださったので、これでよかったんだと思うことができました。何時間も出来ない中、監督が「シノにはできると思うんだよなぁ」とボソッと言って励ましてくださったことも忘れません。

橋口監督への質問
Q.『恋人たち』で一番苦労したシーンは?

やはりアツシの独白シーンです。求めていた涙が出ないので、その日の撮影を中断しようと考えていたら、録音さんや照明さんを始めとするスタッフみんなが、シノを何とかしてやりたいと「監督、アイツはあれじゃダメだよ」「監督ね、こうだと思うんだ」と意見してくるんです。僕もシノと真剣に向き合っていたので、普通あのような場面でスタッフが口を挟むことはないのですが、それでも何度も声をかけてくれました。それは批判でも何でもなく、シノへの愛情に尽きると思います。それほど篠原篤は、スタッフに愛される存在でした。

他では聞けない『恋人たち』の裏話をたっぷりと語っていただいたあと、会場のお客様も参加したフォトセッションを行い、イベントは終了。最後に次回作について聞かれ、「何もない自分を橋口監督に見出していただいたので、これに恥じぬよう、どんな役でも一生懸命取り組んでいきたいです」と篠原さん。橋口監督は「まずシノにはその感謝の気持ちを形(現金)で表していただいて(笑)。それはさておき、作品にしたいもの、撮りたい題材が沢山あるので、なるべく早く形にできればと思っています。これからも篠原篤を応援してやってください」と、次回作への意欲を述べ、篠原さんへエールを送りました。

イベント後にはお二人との握手会が行われ、『恋人たち』の直筆サイン入りプレスシートを一人一人に手渡しでプレゼント。プレミアム上映会は大盛況で幕を閉じました。

衛星劇場では3月に橋口亮輔監督特集として、『二十才の微熱』『ハッシュ!』、篠原さんも出演する『ゼンタイ』、そして『恋人たち』の4作品を放送します。特に橋口監督の劇場デビュー作『二十才の微熱』は、HDマスターでの初放送となりますので、貴重な機会をお見逃しなく。


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