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歌舞伎彩歌

ちょっと幕間「祝幕も襖絵も、まるごと楽しむ襲名披露公演」

近江源氏先陣館〜盛綱陣屋 2016年10月から始まった八代目中村芝翫(しかん)の襲名披露公演は、芝翫のみならず3人の息子(国生・宗生・宜生)が、それぞれ橋之助・福之助・歌之助となる四人同時襲名です。


11月公演では親獅子が三人の子獅子を従えて踊る四人連獅子が話題になりましたが、物語系の演目は、大阪夏の陣の真田幸村・信之兄弟をモデルにした義太夫狂言(※1)盛綱陣屋(もりつなじんや)」。 「盛綱の衣装が黒と銀でカッコいい! まさに武士のタキシードですよ!」と芝翫。「働き盛りで責任ある立場の大人の男性の魅力を、お客様に伝えていきたい」との思いから、これを襲名披露狂言に決めたといいます。


また、新調される「祝幕」や口上の背景を彩る襖絵が、現在までの3公演(10、11月の歌舞伎座公演、お正月の松竹座公演)で毎回デザインを違えていることにも注目!


襲名披露 口上〜八代目中村芝翫・四代目中村橋之助・三代目中村福之助・四代目中村歌之助 襲名披露 歌舞伎の引幕といえば、通常は「定式幕(じょうしきまく)」――三色の(黒・萌葱・柿色の、いわゆる「お茶漬けのり」のパッケージを連想する)幕を用いますが、襲名披露公演では後援会や御贔屓がスポンサーになって、特別の引幕を製作します。定番は、襲名する名や一門の家紋を大きく入れたすっきりしたもの。斬新なものとしては2012年、四代目市川猿之助の襲名披露公演で、猿之助の友人にして歌手・俳優の福山雅治が、猿之助の押隈(※2)をもとにデザインした祝い幕が評判になりました。



今回の芝翫襲名祝幕は、すべてコピーライター・佐藤可士和氏のデザイン。10月は太い毛筆の力強い筆の跡が幕いっぱいに広がって家紋を囲み、男らしさが薫ります。11月はうって変ってカラフル&デジタル。襲名した4人の名前の漢字の一つひとつをポップなロゴに落とし込み、そのデザインは、Tシャツなど襲名グッズにも活用されました。


口上の背景となる襖絵は、朝倉隆文画伯の絵に惚れ込んだ芝翫丈がぜひにとお願いしたそうです。全体を一枚の絵に仕上げ、大きな龍や虎などを描いた豪快なもので、やはり毎公演異なります。今回放送の11月歌舞伎座公演「口上」の襖絵には、随所に「芝翫」や「橋之助」などの名前が「かくれミッキー」のように仕込んであるなど遊び心たっぷり。劇場ではみつけられなかった人も、テレビ画面でアップになればわかるかもしれませんね。


※1 義太夫狂言=人形浄瑠璃(文楽)の台本をもとにつくられた歌舞伎。竹本(太棹三味線の演奏と太夫の義太夫節の語り)の伴奏によって物語が進む。
※2 押隈(おしぐま)=隈取をした役者が演技終了後、絹布に顔を押し当て隈取を写し取る顔拓