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歌舞伎彩歌

歌舞伎彩歌「人情噺文七元結」落語をもとにした軽快な江戸人情噺

人情噺文七元結


「文七元結(ぶんしちもっとい)」は、三遊亭圓朝の落語をもとにしてつくられた歌舞伎です。最近では、笑福亭鶴瓶師匠の新作落語が歌舞伎「廓噺山名屋浦里」になったと話題になりました。今回は町人が主役の人情噺。面倒見がよく「宵越しの金は持たねえ」と息巻く江戸っ子の気風のよさ、「うちの宿六」と亭主を尻に敷くおかみさんなど、落語らしい長屋の町人たちのいきいきとしたやりとりが楽しめます。


主人公は下町の本所に住む左官の長兵衛で、「腕の立つ職人だが大の博打好き」というよくあるタイプ。苦労する母親を見かねた娘のお久が、自ら吉原に身を売ってかさんだ借金を返そうとします。妓楼(女郎屋)の女将はわざわざ長兵衛を呼び出して「心根を入れ替えて仕事に精を出すように」と諭し、五十両を渡すのでした。
ところがその帰り、長兵衛は大川端で身投げをしようとしている文七を助けます。店の大事なお金をなくしてしまったという文七に、長兵衛は、さっき娘の身代としてもらった五十両を渡してしまいます。
家に帰れば妻のお兼が大憤慨!
「あんた、また博打したね? 娘が身を売ったカネなんだよ! 人でなし!」
いくら長兵衛が「違う、人助けに使った」と言っても、聞く耳持ちません。そうですよね。人間、日ごろの行いで判断されてしまうものです。


そんな夫婦喧嘩の修羅場にやってきたのが文七と主人清兵衛。文七がなくしたと思った金が出てきたのでお礼に来たのです。これで一件落着、といきたいところですが、長兵衛はお礼を受け取らない。「やった金はもらえねえ」とかなんとか、もう、江戸っ子ってどうしてこう面倒くさいんでしょう??


キビキビとした男っぷりと子どもっぽい頑固さで江戸っ子長兵衛を生写するのは尾上菊五郎。お兼役の中村時蔵とはポンポンとセリフが飛び交い息の合ったところを見せます。江戸の市井を見事に再現する絶妙なチームワークは、世話物(江戸時代のホームドラマ)を得意とする菊五郎劇団の真骨頂。コメディタッチで肩の凝らない作品なので、歌舞伎ビギナーには最適です。