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今月の書き手:増當竜也
昭和アイドル・ファンに朗報!「花の中三トリオ」映画群の放送決定!
Vol.6(9月27日更新)
花の高2トリオ 初恋時代
『花の高2トリオ 初恋時代』
監督:森永健次郎 脚本:才賀明
出演:森昌子、桜田淳子、山口百恵
衛星劇場にて、11月放送予定!

衛星劇場では今年の7・8月に特集した「御三家」「新御三家」出演映画特集に続き、11月に森昌子&桜田淳子&山口百恵の「花の中三トリオ」が出演した映画群を放送することを決定した。

「花の中三トリオ」とは、1970年代を代表するTVオーディション番組『スター誕生!』で合格して芸能界デビューを飾った同い年で同学年の森&桜田&山口が73年当時中学3年生だったことから、実際にトリオを組んでいたわけではなかったが、人気急上昇中の3人をこのように総称。

以後、彼女らが進級するごとに「高一」「高二」「高三」と呼び方は変わり、高校卒業時の77年3月でトリオ解散(?)となったが、この3人、歌唱力がダントツの森、さわやかアイドルとしてそよ風を吹かせ続けた桜田、大人びたエンタテイナーとして花開かせていく山口とそれぞれ個性が異なり、また3人とも実際に仲が良かったこともあって“トリオ”としてのイメージを日本中に麗しく浸透させることにもなった。

今はAKB48をはじめグループ・アイドルが一般的だが、当時はあくまでも個人アイドルが主体。しかし同時に50年代後半の「三人娘」(美空ひばり&雪村いずみ&江利チエミ)、60年代半ばの「スパーク3人娘」(中尾ミエ&伊東ゆかり&園まり)、70年代初頭の「新三人娘」(小柳ルミ子&南沙織&天地真理)など、イメージ戦略として疑似ユニット化させる伝統が昭和の芸能界にはあったのだ。

さて今回のラインナップは、森昌子と山口百恵が共演した『としごろ』(73年/市村泰一監督)。この作品、和田アキ子や堺正章、さらにはデビューまもない石川さゆりや西城秀樹も出演のお宝青春群像劇だが、その内容は不倫にレイプ、自殺など、およそ今のアイドル映画ではあり得ない深刻なモチーフを内包していて、そこにも昭和もしくは70年代という時代の空気を察知することができる。

次に桜田淳子主演の『愛情の設計』(77年/山根成之監督)。里中満智子の人気コミックの映画化で、実は70年代の日本映画界では、漫画原作の映画を今と同じように連打していたのだ。

そして『花の高2トリオ 初恋時代』(75年/森永健次郎監督)。3人が劇映画で共演したのは本作のみで、その意味でも貴重な作品といえよう(この後、77年3月27日に日本武道館で開催された花の高三トリオ解散コンサートの模様を収めたドキュメンタリー映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式〜出発(たびだち)〜』も公開)。

本音を申すと、まだまだ放送本数が少ない! いっそ昭和アイドル映画劇場枠を定例化して毎月オンエアしてほしいものである。特に松竹は桜田淳子主演映画を当時発表し続けていたのだから!


今月の書き手

増當竜也(ますとうたつや)
映画文筆
娯楽も芸術も、実写もアニメもエンタメの一ジャンルとみなし、古今東西の映画に接し続ける。現在「キネマ旬報」誌に『戯画日誌』、映画サイト「シネマズby松竹」に『キネマニア共和国』連載中。